メタルやコア、ラウド系の音楽でよく使われているデスボイスやシャウト、スクリームの声の出し方を簡単に紹介したいと思います。

これらの発声方法は、そもそもが声帯や喉を痛める歌い方なので喉のことを考えれば練習などしないほうが良いのですが、ピッチシフターなどのエフェクターを使いたくないという人向けに紹介します。

名称としては、フライ・スクリームというものとフォールス・コード・スクリームという種類があります。

①フライ・スクリーム
声帯を縮めて、そこから思い切りたくさんの息を出します。実際の音に関してはインターネット上の動画などで聴けますので参考にしてみると良いと思います。特徴は高音がよく聴こえるのでファルセットの高音を出すような感じで音を絞り出して歪ませましょう。基本的には、エッヂボイスを出せるように意識してから高音を出すようにしていきます。
口の形は「オ」の形でやって次第に「ア」になるように音を変化させていってください。

②フォールス・コード・スクリーム
フォールス・コード・スクリームはフライ・スクリームとは違い、低音でよく聞こえ、声帯を少し開いた状態にしてそこから、一気に息を吐き出すような感覚で行います。喉仏を上下させる運動ができないと完璧にできるようになるのは難しいですが、雰囲気だけなら表現できます。喉仏を下げて「オ」の口にしてため息を吐くような力の入れ方で音を歪ませて下さい。途中、息漏れしているような声を繰り返すと良いです。

そこから少しずつ音を高音に持っていきます。最終的に、「イアー」というような口の形ができていればOKです。

実際にやっているアーティストなどの音源を聴いて練習するのが一番の近道だと思いますが、デスボイスは喉にかなり負担をかけるものなので、やる場合は喉を乾燥させないようにしてください。

デスボイスとは

デスボイスは、簡単に言うと「がなり声」です。ジャイアンの歌の時のジャイアンの声をイメージしてください。

あの声をイメージしていただくとわかりやすいと思いますが、出そうと思えばでも割と簡単に出せます。多くの特殊な発声法の中で、一番原理が簡単なものと言っていいでしょう。反面、初めて出す場合、数秒で喉が痛くなるため、ある意味一番難しい発声法かも知れません。

基本的には、「デス」という名がつくように、デスメタルなど、ハードコアな音楽でよく使われます。しかし、ヒップホップやレゲエなどでも盛んに用いられています。

例えばヒップホップの場合、この声は「シャウト」と呼ばれています。メロディー音楽でシャウトというと高音のものを指すのですが、基本的に低音でしゃべり続けるヒップホップの場合、シャウトも低音になるので、デスボイスをシャウトと呼ぶことが多いのです。

レゲエの場合の呼び方は、アーティストによってまちまちですが、基本的にレゲエの声全般が、通常の地声を少しダミ声にする形で歌うので、それが少し進んでデスボイスのような声になっている方も多く見えます。例えば湘南乃風などはその典型と言っていいでしょう。

ちなみに、このデスボイスで歌詞を発せず、メロディーだけを奏でる場合、ヒューマンビートボックスでは「ノイズベース」などと呼ばれ、メジャーな技の一つとして使われています。この発声法で音を出すと、同じ音階でもより低く感じられるので、ベース音の低さを強調する効果があるのです。

このように多方面で使われているデスボイスですが、ダミ声で自分の声に自信がない人は、こうした発声で、音楽の世界に入っていくといいかも知れませんね。

デスボイスはロックの登竜門

デスボイスって、あまり聞き慣れない言葉のようですが、英語の
意味で考えれば納得、文字通りシャウト(叫び)のことなんです。

魂の底から湧き上がる感情をロックで表現するとき、そこには
シャウトがなくてはならない存在です。
言葉であれこれ説明しても、この気持ち、分かってもらえない、
だからシャウトするのですね。

ビートルズがツイスト・アンド・シャウトを世に送り込んだ時、
それを聴いていた熱狂的な多くのファン達が失神してしまう、という
事態が起きました。

ジョン・レノンのシャウトにしびれてしまったのでしょう。

ジョン・レノンは、コンサートで歌う時、シャウトの一日の回数
を制限したといいます。
それ程このデスボイスは声帯に負担をかけるボーカルにとって
危険を伴う発声方法なのです。

もちろん、声帯を日々鍛えておくことは大切なことですし、
特製ドリンクで喉を潤して手入れすることも必要でしょう。

シャウトにとって最も重要な要素は、歌い手の強い意思と信念が
その歌の中にこめられるという事でしょう。精神の高みまで引き上げ
られた時に、小手先の技ではないデスボイスが出るのではないでしょうか。

聴いていてグッと来るのは男性シンガーの犬の遠吠えのようなデスボイスですが、
中には女性シンガーでもハスキーボイスで素晴らしいデスボイスを持っている
歌手もいます。
80年代に活躍したロック歌手、ティファニーもその一人ではないでしょうか。

悪魔の歌声、「デスボイス」

デスボイスは、喉を搾り出して意図的に出す力強い低音のことをさします。イメージは「だみ声」が一番近いと思います。長い間、この発声法は男性歌手のみが可能だと思われていましたが、最近ではこの発声法を用いる女性歌手も出てくるようになりました。

このデスボイスという名称は和製英語であり、語源はデスメタルで主に使われる歌声ということで、「デスボイス(デス声)」と名づけられたのではと考えられています。英語では、「グロウル(growl)」や「グラント(grunt)」と呼ばれています。

実際にこの発声法は、デスメタルに限らず、ブラックメタル、グラインドコア、ゴシックメタル、スクリーモ、ラップやヒップホップ系の音楽など幅広いジャンルで用いられています。このデスボイスに対し、普通の歌声を「クリーンボイス」ということもあります。
この歌声は、地響きのような低音なため、しばし母音がはっきり聞こえない場合もあります。この発声法を用い、怒りや悲しみなどの感情、痛みや苦しみ、不気味さや汚さ、恐怖や凶暴さ、残酷さなどを楽曲の中で表現したり、聞き手に想起させることができます。

ですボイスは、こういったイメージをいかに強調できるかが大切になります。この発声法を進化させたのが、「ガテラル・ボイス」と呼ばれる下水道ボイスです。似たような発声法で「スクリーム」というのもがありますが、これは目的も発声法も全く違うものなのできちんと区別するようにしましょう。

デスボイスは危険なだけに貴重な技術

世界的に有名なアーティストに「DIR EN GREY」というバンドがあります。
これは国内だけでなく、むしろ海外からの注目が熱いと歌番組で報道されていました。

そのDIR EN GREYの得意技はボーカルの方の声の出し方、技法の多種多様さにあります。
例えば、デスボイスはボーカルのマスターしている得意技です。

これは、ダミ声や悪音とも言われますが、なかなか出せるものではありません。
バンド業界では「ある意味このデスボイスは喉に負担をかけるために出すべきではない」とか、
「この特殊な声の出し方に興味を持った人も多く貴重な発声技法だ」とコメントを寄せる人もいます。

このデスボイスの出し方は声帯に息をふくらませて歪ませるように出すこと、
また、アーティストによってはとにかく歪ませるような発声が大事と具体的な出し方は人によるようです。

最近では、女性でもデスボイスを出せる人などがテレビ番組で紹介されますが、
危険な点として声帯にポリープなどが残る可能性があるため、過度な練習には注意しましょう。

なお、本来の音楽としてはデスボイスは最近の技術でまず日本の通常のポップスでは、聞くことはあまりありません。
ただ、聴いたことがある人にはこれはシャウトでここでデスボイスといった感覚はすぐにつかめます。

そして、先に紹介したDIR EN GREYのボーカルも声の不調が原因で海外のライブ活動を中断しているようです。
通常のポップスやロックに負けない怒りや悲しみを表したデスボイスは貴重な技術ですが、喉を痛める点がネックだと思います。